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『就職力 就活は一日二〇〇ページの読書から始めなさい!』 斉藤孝 [一般書籍]

読書を始めて、人生を変えたい。

本を読み始めて間もないながらも、毎日読書を継続して来られたのは、偏にこの思いを抱いていたからです。

これまで読書をほとんどしてこなかった私が、読書意欲を燃やし、本ブログを立ち上げるようになった契機は、ブログの最初に記載させて頂いています。
(→『はじめに【読書嫌いな社会人日記】』

先日、ふと自身のブログを読み返してみたところ・・・
私の読書意欲を駆り立てた、一冊目の本の内容について、紹介するのをすっかりと失念していたことに気が付きました笑

ブログを立ち上げて2週間経つにも関わらず、活力を与えてくれた本を紹介し忘れるなんてとんでもないですね!

という訳で、今回は私が読書をするきっかけとなった一冊に触れていきます。

『就職力 就活は一日二〇〇ページの読書から始めなさい!』  斉藤孝


これから読書を始めようとする方には、是非とも本書を取って頂きたいのです。

本書は、タイトルから分かるとおり、社会人向けの本ではなく、
これから社会に飛び出そうとする大学生を対象にした本です。

ですので、
・現代の大学生にはどのような学生が多いのか
・就職で成功する学生はどのような学生なのか
・就職活動を乗り越えるためには何をすればいいのか
・相性の合う職場を見つける必要性とは
といったように、就活生が求める情報に合わせて、構成されています。

それでも、本書を薦めるのは、「社会人向けでなくとも、社会人にも役立つから」というほかありません。
私自身、刺激を受ける場面が何度もありました。
その中から、いくつか紹介していきたいと思います♪

大学に行かれた方や、すでに社会人としてご活躍されている方にはお分かりかも知れませんが、昨今、日本の大学や企業には多くの外国の方が在籍しています。
本書では、企業から見れば、そのような外国人留学生の方が魅力的であると、述べています。その最大の理由に、「意欲」を挙げています。

“留学生は学生のうちから社会人と同じかそれ以上の意欲と野心を、あふれださせている。(中略)一方で、日本の学生の意欲のなさは、どうだろう。学力や経済力以前に、外国人の学生たちとの「意欲格差」がありすぎる。(中略)日本の学生はみんないい子ではある。礼儀も正しいし、講義も真面目に聞く。基礎的な学力も、おおむね身についている。けれど意欲に火が点いていない。火が点いていない学生に、貴重な職場を分けてくれる企業など、どこにもないのだ。”(p.26.27)

「日本の大学は入学することが大変、外国の大学は卒業することが大変」ということを聞いたことはありますか?
日本では、おおむね「大学に入ること」自体が目標となり、入ってから勤勉に学ぼうとする学生が少ないことは確かであるように思えます。
私自身、「難関」と言われる大学を出ていますが、周囲に「3度の飯より勉強」という人間はいませんでした(私の周りだからかも知れませんが・・・笑)。

そのため、企業の目から見れば、必死に学問に取り組んでいる外国人留学生の方が、優秀に映ってしまうというわけです。

しかし、このことは「本当に学生だけに当てはまることなのか」という疑問が湧いて来ました。
私は、社会人として「意欲的に」「必死に」生きてきたのだろうかと、考えてしまったのです。

“火が点いていない学生に、貴重な職場を分けてくれる企業など、どこにもないのだ。”

このことは間違いないのかも知れません。しかし、一旦社会に出てしまえば、また学生と同じように、社会人も「意欲」をなくしてしまっているように思えるのです。
つまり、大学受験だけでなく、就職活動においても、「企業に入ること」自体が目標になり、入ってから、懸命に働くことがなくなっているのではないか、と感じるようになったのです。

勘違いがあるといけないので、いくつか付け加えをさせて頂きます。
決して「日本の社会人はダメだ!」と頭ごなしに否定しているわけではありません。

本書で記載されている学生に、内容を沿わせて書くと、
「日本の社会人はみんないい人ではある。礼儀も正しいし、仕事も真面目に取り組む。基礎的な学力も、おおむね身についている。けれど意欲に火が点いていない。」
となるのではないかと思うのです。

つまり、与えられた仕事はこなすけど、主体的に知識や技術を習得しようとしない社会人が大量に存在するわけです。
いまや少しずつ崩れかけているとはいえ、「年功序列制度」が日本の企業には、根強く残っています。「入ればOK」という精神が抜けないまま、社会人生活を送っていても何ら不思議はありません。

正直に言えば、私もその部類だったのでしょう。
平穏無事が第一優先で、特段意欲もない。

しかし、「このままでいいのか?」という現状に対する「小さな小さな不安」を抱き始めたことがきっかけで、今読書を始めることが出来たわけです。

学生にしろ、社会人にしろ、日本人は真面目であることには間違いありません。
しかし、どこか「このままでいいや」という邪な思いが根付き、意欲を吸い取ってしまっています。

まずは、自身の現状を知り、「意欲的に」「必死に」生きて来られたかどうかを内省されてはいかがでしょうか?
少しでも、変わりたいと思われるのであれば、私と一緒に読書を始めませんか?

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読書を始めることは教養を身に付けることにも繋がります。
本書では教養について、以下のように触れています。

“教養がないというのは哀れなのだ。勉強ができて、知識もあって、テストの点もいいのだけれど、教養がひどく浅い人がいる。そういう人は、生涯を豊かにするおおいなる快楽を、失っている。”(p.114)

この文章も大学生だけに伝えていくのはもったいないです。
社会人の方にこそ読んで頂きたいのです。

皆様も、心当たりはありませんか?
「学生時代、もっと勉強しておけばよかった」
「何でこんなに教養がないんだろう」

このように後悔したことも一度や二度ではないと思うのです。

以前、読んだ『10分でわかる!ビジネス教養』では、養老孟子さんが、教養について以下のように語っています。

“教養とは、生きるために必要な力のことです。それが備わっている人とは、「人の心が分かる人」だと私は考えています。ちゃんと人の心が分かれば、誰とでも適切な距離感や関係性が築ける。これさえできれば、どんな状況でも生きていけます。”(p.11)
(→『10分でわかる!ビジネス教養』 日経ビジネスアソシエ

本書で齋藤孝さんがお話されている“生涯を豊かにするおおいなる快楽”とは、「人の心が分かり、誰とでも適切な距離感や関係性が築ける」喜びと読むことができないでしょうか?
この能力さえ備われば、就職活動もうまく行くでしょうし、実際に社会人になってからも圧倒的なアドバンテージとして、役立つでしょう。

確かに、仕事は真面目。でも、何か足りない、と言われてしまう「何か」とは、
まさに「教養」だと思うわけです。

では、教養を身に付けて、「人生を変えたい」と思ったら、どのような行動を取ればいいのでしょうか。
本書には、大学卒業までにニーチェの『ツァラトゥストラ』を読みなさい、と書いてある部分があります。


実際に読むかどうかは別にして、ニーチェの言葉を引用している場面で、胸に来るものがあったので、紹介しておきます。

“ニーチェは「孤独の中へ逃れよ」とも説いている。もし勉強している君に「ガリ勉だな」とか「勉強ばっかりしないで遊びに行こうぜ」と言うような友だちは、遠ざけてほしい。孤独は、風の吹いている場所だ。たとえるなら山の頂。風よけとなる建物はない。パーティを開いて宴会に誘ってくれる友だちもいない。そんな寂しい場所に向かうのは、勇気のいることかもしれない。けれど、風を受けて、芯を鍛え、高い場所に昇ってゆかなければ、君の周りの景色はいつまでも同じまま。”(p.97)

齋藤孝さんは、社会人が『ツァラトゥストラ』を読むことを“孤独の中に逃れようと、会社を辞めるきっかけになってしまうかもしれない”(p.98)と書いていて、薦めてはいないのですが、それでもこの言葉は役に立つと思っています。

このブログをご覧になって下さっている皆様の立場に置き換えてください。
「資格を取って、昇進してやる」
「このプロジェクトを成功させて、ボーナスをもらってやる」
「読書を始めて、人生を変えてやる」
何でも構いません。

「資格の勉強をやめて、飲もう」
「仕事ばっかりしてないで、ゴルフ行こう」
「本読んだくらいでは、人生変わんないって」

周囲には、こんな誘惑があるかも知れません。
そのとき、継続するかやめるのか、自分自身の「覚悟」が問われるわけです。
試験に受かる、プロジェクトが成功する、人生が変わる、という結果自体は、
どうなるかは分かりません。
もしかしたら、試験に落ちるかも知れないし、仕事は失敗に終わるかもしれません。

しかし、“風を受けて、芯を鍛え、高い場所に昇ってゆかなければ、君の周りの景色はいつまでも同じまま”であるのは、間違いないのです。

まずは、とにかくその一歩を踏み出して頂きたいと思います。
「教養」を身に付けることも同じです。
何はともあれ、意欲的に挑戦していく必要があるのです!

一緒に、一歩を踏み出していきましょう。

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